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IHNNデザイナー 印 致聖 インタビュー

実験的な色や素材を使い、毎シーズンのテーマを表現しているIHNN(イン)。2016年度からプロ部門の支援を受け、国内外の高感度セレクトショップにコレクションが並ぶなど、着実にブランドを成長させている。ブランドの立ち上げから今までと、これからを聞いた。

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2017年秋冬コレクションより

ファッション大賞に応募したのはブランドを立ち上げて4シーズン目でした。きっかけは?

現在アトリエを構えている文化ファッションインキュベーションに入っていた先輩デザイナーたち(「ヤストシエズミ」「ラマルク」など)が支援を受けていて、身近に話を聞いていたのが応募したきっかけです。取引先が決まってきたタイミングでしたし、日本発のブランドとして認知され、海外へアピールしたいという思いがありました。

出身は韓国ですが、日本でブランドを立ち上げた経緯を教えてください。

日本に来たのは文化服装学院に入学するためでした。ものづくりの確かさと自由な雰囲気のある日本のファッションが好きで、ブランドを立ち上げるなら日本で、と思っていました。 文化服装学院で2年間、文化ファッション大学院大学で2年間、服作りを学び、大学院の卒業コレクションをロンドンで発表する機会にも恵まれ、卒業後に自身のブランド立ち上げの準備を始めました。

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ロンドンで行われたGraduate Fashion Weekに学校代表として参加

現在は伊勢丹リ・スタイルやバーニーズニューヨーク、リステアなどの高感度なセレクトショップで取扱いがあります。

どのショップも学生時代によく通っていて、自分がブランドを立ち上げたときに、展示会のインビテーションを送りました。どこも新人ブランドを探してくれている中で、興味を持って自分のブランドも見に来てくれたのが印象的でした。バーニーズとは2016年春夏コレクションをベースにカプセルコレクションを作ることも出来ましたし。

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2016年春夏コレクション“Obversion”より

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SPRING&SUMMER 2016 バーニーズ ジャパン シーズンヴィジュアルより©Barneys Japan

コレクションはどのように作り始めますか?

いつも頭に浮かんだ言葉をコレクションのテーマとすることが多いです。ブランド自体のコンセプトでもありますが、対立していたり、一見合わないようなものが衝突するイメージの中で、おしゃれでかっこよくなるように色や素材をミックスしてデザインしています。

毎シーズン、テーマと関連したグラフィックを制作していますよね。

グラフィックに関しては、ブランドと合う人にやって欲しいと思いつつ、ほとんど自分で作っています。あまりレディースっぽくないし、強すぎるかなと思ったりもしましたが、今は逆にそれが新鮮で、自分のブランドの強みなのかなと思っています。
素材も普通の生地を使うことは避けていて、そのシーズンのグラフィックをレザーやレースにプリントするなど、実験的なものを取り入れることもブランドのアイデンティティとして考えています。まだ衣服としては着づらいものもあるかもしれないのですが、そこは徐々に改善しつつ、素材にも自分のブランドっぽさを入れたいと思っています。

ブランドを続けてきて、気づきや心境の変化はありましたか?

最初は自分がいいと思うものを作ればいいと思っていました。続けていくうちに、ブランドだけでなく、会社として考えなければならないことが沢山あり、今は少し慎重になっています。実際、ものの良さだけでは勝負できないですし、いいものを作るのは当たり前の世界ですよね。PRや営業、バイヤーの方からもフィードバックをもらい、フォローする体制を整えながら、着実にステップアップしたいと思っています。

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2017年秋冬コレクション”permeate”より

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3月にビルの屋上(!)で開催した展示会

今後の目標を教えてください。

やはりショーをやりたいです。ブランドの知名度を上げ、世界観を表現する手段として一番効果的だと思っているので。

PROFILE

印 致聖 Chisung Ihn 
2007年韓国で大学を卒業後、文化服装学院へ入学し服装科を卒業。2013年文化ファッション大学院大学修了後、2014年にブランド設立。
official site:http://www.ihnn-design.com
Instagram : >@ihnn_official

 
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