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PLASTICTOKYO デザイナー 今崎契助 インタビュー

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2015年のプロ部門入賞ブランド。支援スタートと同時に活発な動きを見せ、すでに2回目のショーを行った。 ブランドアイコンとなるグラフィカルな要素を持ち味としながら、長期的な展望を持って淡々とブランドをディレクションしていく様子には、深い知性と大胆さを感じる。今後の動きも含めて、話を聞いた。

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ショー形式の発表スタイルになって、二シーズン目を迎えました。ブランドイメージも大幅に変わりましたが、その変化の経緯について聞かせてください。

初めてのファッションショーをするときからすでに、二回目はまったく違う雰囲気にしようと決めていたんです。東京コレクションに参加した理由は、既存のお店以外の百貨店や大人のストリートウェアを着るお客様にも幅広く知って欲しいと思ったからです。一回目のショーでは今までのテイストをわかりやすく伝えたくて、ブランドのアイデンティティであるグラフィックを生かしたデザインをメインに構成しました。その自己紹介的なショーを踏まえた上で、二回目は新規のお店にアピールできるような構成を意識しました。

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PLASTICTOKYO 2016-17 AW COLLECTION

具体的にどういったことに注意して構成したのですか?

今まではユニセックスのイメージで展開してきましたが今回はあえてモデルを全員男性にして、単純に服のクオリティをあげて新しいお店にアピールできるような見せ方をしようと決め、それを予定通り実行しました。 今までのテイストでそのままショーを続けていてもあまりやる意味がないと感じていたことと、コレクションを見てくださるのは今までのお客様とは違う方々だと思ったので、そういった方へのアピールをより意識して心がけました。

ファッションは常に変化するものですが、日本のファッションウィークも変化していますよね?今までコレクションを発表していたブランドが新たなステップを目指して抜けていったりして、でもそれは自分にとってある意味チャンスだと思っています。また、数十ブランドが参加するファッションウィークにおいて、やはり相対的な評価がされることもあると思います。そういった相対的に見る視線を感じながら、ブランドの世界観をありのままに表現するのか、それともファンタジーな見せ方をするのか、どうすれば自分のブランドが引き立つのかということも考えました。ビジネス的ビジョンを持った服に加えて、ファッションショーらしい、見せるための服も作り、新たな価値観を提案できるスタイリングも考え、発表できたと思います。

今崎さんのその考えが伝わったかのように、今回のショーの評価は高かったですね。

ショーの評判は今まで以上に良かったです。前々から考えていたシフトチェンジがうまくできたと思いました。良いと言ってもらえることが、自分が想像していた以上に多くて嬉しい限りです。まだ数字としての結果は出 せていませんが、今まで見てもらえてなかった目標とするセレクトショップのバイヤーの方々も来てくださいました。このままいくと何か始まるのではという良い予感がしていて、ショーをやったからこその手応えだなと思っています。

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お気に入りの一枚は「細部にこだわったトレンチコート」

ショーのスタッフは前回と同じメンバーだったのですか?

はい、まったく同じメンバーです。毎シーズンのイメージビジュアル作りなど、ショーを始める前からこのメンバーでやっていて、ショーをするためにそこに演出チームが加わりました。チームには同じ世代の人が多いので、一緒に新しい波を作れたらなと思っています。

新しい波というのは具体的にいうと?

メンズのストリートといえば、ファセッタズムの落合さんやホワイトマウンテリアニングの相澤さん、ヨシオクボの久保さんなど、自分よりも10歳くらい上の方々の存在感が強くて、その下の世代はまだ出てないような状況だと思うので、新たな世代が出て来たなという見え方を目指しています。

プロ部門の支援を受けて1月のパリメンズ合同展に出展しましたが、手応えはどうでしたか?

日本のファッションウィークに合わせた3月アップの商品展開から脱出して、世界標準のスケジュールでサンプルを上げていく必要があるのですが、実際には生産が間に合わず、全てを見せられなかったのが反省点です。どこかのタイミングで進行を海外スケジュールに合わせていかなければと思っています。パリにこだわる必要はないと思っていますが、今後、ヨーロッパのどこかで発表したいという気持ちがあるのと、アジアのマーケットも魅力的だと感じています。

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PLASTICTOKYO 2016-17 AW COLLECTION

遅ればせながら、DHLデザイナーアワードの受賞、おめでとうございます。

賞をいただいたことについては、皆さんからの期待値として真摯に受け止めています。東京コレクション自体のパワーが下がって来てしまっているところで、次への期待を込めてクローズアップしてくださっているのかなと思っています。

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MBFWT期間中の渋谷ヒカリエにて行われた、授賞式の様子。

今後についてはどのように考えていますか?

ショーはステップアップしながら継続していきたいと思っています。最近はラグジュアリーな要素も気分で、あえてそういった素材や仕立てを取り入れるのもいいなと思っています。そして、うちの服はプリントがアイコンになっていますが、無地の服でもプラスティックトーキョーのものだと分かるようなブランド作りを目指さなければと思っています。

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ショー会場はスクランブル交差点をイメージにデザインされた。

PROFILE

今崎契助 Keisuke Imazaki
1983年京都生れ。文化ファッション大学院大学卒業後、アパレル会社で経験を積み、2013年春夏よりノールール、ノーコンセプトにレイヤー化され混在する現代の東京を強く意識したユニセックスブランド「PLASTICTOKYO」をスタート。
official site:http://plastictokyo.jp/

TEXT : 横山沙織 Saori Yokoyama / PHOTOGRAPHS : 髙島啓行 Hiroyuki Takashima
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